曖昧な言葉が飛び交う現場
IT業界は難しい言葉や専門用語に慣れてしまった業界です。
忙しいのか時間が無いのか、あるいは面倒くさいのか。理由は千差万別ですが、現場で働いている人は、かなり曖昧な言葉を使って会話をしています。そのため、本当に何が問題なのよくかわかりません。
例えばみなさんの周りに、以下のような言葉を使う人、いませんか?
「これからの技術者は、お客様と信頼関係を構築するのが最も重要になる。お客様や競合他社の状況、ビジネスの方向性、共通のプロセス、これらを理解してそれぞれがリレーションシップを構築し、お客様のビジネスニーズやカバレッジ戦略、活動計画を立案する。これが大切だと思う・・。」
うーん、言ってる意味がよくわからない・・・。
相手の理解度がわかる尋ね方
でも、もしこういう人に出くわしたら、あなた自身が理解出来なかった部分を、素直に相手に尋ねてみましょう。そうすると、逆に、相手の理解度が、わかります。例えば、以下のような感じです。
■お客様とは、どこの誰のことですか?
■構築するとは、どういうことをすることですか?
■状況を理解するとは、どこまで理解することですか?
■競合他社とは、何と競合することですか?
■ビジネスの方向性とは、どっちの方向ですか?
■共通とは、何と同じで何と違うのですか?
■プロセスやリレーションシップ、ニーズとは、どんな意味ですか?
もし相手が詳しく答えられずモゴモゴしていたら、相手も内容をよく理解せず発言していたりします。こういう状態では、その人に部下やメンバーがいても、誰もその人の言う事には従ってくれないでしょう。
難解な会話を続けていると、わからない事の上に、更にわからない事を積み上げていってしまって、結局全ての事がわからないまま進んでいきます。これでは話す側も聞く側も、どちらにも良い事ではありません。結局これが、仕事を失敗させる原因になります。
わからないことを尋ねるのは失礼ではない
そこでもし、自分の周りに理解不可能な言葉を使っている人がいたら、ぜひ恥ずかしがらずに「あなたの言っていること良くわかりません!」と言うようにして下さい。とても簡単な言葉です。でもなかなか言い出しにくい言葉かもしれません。特に上司やリーダーに対しては・・。
でも頑張って言うのです。ハッキリと。そうすると自然と理解不能の世界に入る手前で、ブレーキをかけることが出来ます。樋口研究室では、これを「わかりませんと言う」スキルと言って、みなさんに教えています。
全てのことを知っているスーパーマンは、そうたくさんいるものではありません。わからないことは素直にかつ謙虚に尋ねる。いったん立ち止まって教えてもらうとか考えるタイミングを持つ。これが難しい仕事を乗り切る武器になります。
樋口研究室では、いつもみなさんの即戦力で使える道具や武器を考えています。あなたもぜひ、樋口研究室のITコーチと一緒に、仕事を乗り切る様々な武器を手に入れてほしいと思います。
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