オフィスでの一日

読書しました。列。あなたはすでに並んでいる。

列に並ぶのは退屈で面倒くさい?

「列」という言葉を聞いて、どんなイメージを持ちますか?スーパーのレジ、テーマパークのアトラクション、あるいは、AIが大量データを処理する行列計算でしょうか。どれも、列に並ぶのは退屈で面倒くさいというイメージが大きいと思います。

実は私は、列に並ぶことが好きです。なぜかといえば、列に並ぶ前に、列はどの場所にあって、どの時間に並んで、並んでいる時間はどう過ごすか、列のあとに何が手に入るのかなど、列に並んだ先の目標やテーマの獲得にわくわくするからです。

今回、ご紹介する本の中では、「人生はすでにひとつの列の中に組み込まれている」と明確に書かれています。本書を読むと、私たちが日常的に経験する「並ぶ」という行動を通して、人生やキャリアそのものを深く見つめ直させてくれます。

列の中には紆余曲折がたくさんある

本書は、自己啓発本ではなく、小説です。本書の主人公は、大学の准教授です。教授の座を目指し、キャリアの階段を駆け上がろうとする彼の姿は、まさに人生の「列」を進む私たちの姿そのものです。

主人公が並ぶ「列」は、決して平坦ではありません。昇進試験、競争、そして予想外の出来事。まるで上昇や下降の気流に乗っているかのように、時には心は高揚し、時には不安やイライラに揺り動かされます。

著者は「列」を進む中で重要なのは、目標やテーマを定め、その過程を楽しむとか苦しむことで、それを困難を乗り越える力にせよと書いています。

列にはAIで解けないデータが混在する

AIは、膨大なデータをもとに、未来を予測することができます。しかし、人生という複雑な方程式を解くことはできません。なぜなら、人生には、AIでは測ることのできない、行列計算を乱すような感情、人間関係、そして偶然が大きく影響するからです。

本書は、そんな人生やキャリアの不確実性を認め、それを受け入れながら考えて前進する大切さを教えてくれます。

あなたは今、どんな「列」を歩んでいますか? その「列」のゴールは何ですか?「列」の中で目標に向かってどんな行動をしていますか?

列から逃げるのはもったいない

列に並ぶのは絶対イヤ。待つのはダメ。考え方は人それぞれです。

ですが、列に並ぶ人は、情報収集力やスケジュール作成など計画的な行動力、SNSなどコミュニティの情報発信する意識が高い人が多いそうです。

そう考えると、列を避けるよりも、逆に列の利点を活用するのが手かもしれません。

列をとおして自分を見直してみる

本書を読むと、列に並ぶ人は違った目標やテーマを持っており、並ぶ過程に出てくる行動や感情、秩序、不公平を解決して人生やキャリアを進めていくことが大切だとわかります。

あなたの生活や仕事のやり方が、人生やキャリアの列を進む中で最適な方法なのか、考える機会が出来る本です。

人生やキャリアについて考えたいとか、壁を乗り越えたい、毎日を充実させたいと考えていましたら、あなたに役立つ一冊になるかもしれません。

興味がありましたらぜひ読んでみてください。

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